廈門の情報が少ないなか、事前にネットで調べてもイマイチはっきりわからなかったのがコロンス島(鼓浪屿 GulangYu)への行き方です。チケット購入から乗船までの流れをまとめました。
廈門島とコロンス島の間は500mほどしかなく、対岸から肉眼で建物などが普通に見える距離ですが、橋などはかかっていないので、フェリーで渡ることになります。
まず、地球の歩き方などにも載っていますが、中山路近くにある「轮渡码头 LunDuMaTou」からは観光客は乗船することができません。かつてはここから乗船できたようですが、2015年以降廈門市民限定になり、市民ではない人は、中国人観光客も含めて、全て「东渡码头 DongDuMaTou」からの乗船になります。
問題は东渡码头の行き方ですが、ネットで調べてもよくわかりませんでした。Google Mapsで見ても、曖昧な位置でしかプロットされておらず、バスで行くにしてもどこで降りればよいのかが微妙なところです。
↓こんな感じ
タクシーでちょっとしたトラブル
私たちのホテルは中山路の近くだったので、おそらく付近のバス停からバスは出ているはずですが、降りる場所を誤ると迷子になりかねないので、安全のためにホテルからタクシーで向かうことにしました。
しかし、その選択が裏目に出て、ちょっとしたトラブルがありました。
タクシーに乗り込み、「东渡码头まで」と伝えて走り始めたのですが、運転手いわく「コロンス島行きのチケットは今行っても買えない。前日に買っておかないとダメ」とのこと。私たち夫婦の中国語能力はかなり怪しいのですが、図らずも2人の認識が合致したので、そんなようなことを言っていたのは間違いないと思います。
とはいえ、そういうことを言ってツアーに勧誘するのはインドなどでは常套手段なので、たぶん嘘だろうなとは思いましたが、これまで中国ではこの手のダマシを経験したことがなかったので、もしかするとという気もしないでもありませんでした。
ただ、もし本当だったら翌日のチケットを買う必要があるので、いずれにせよ东渡码头には行った方がいいのですが、このまま怪しい運転手に付き合うのも気分が良くないので、ワンメーターですぐにタクシーを降りて、路線バスで向かうことにしました。

路線バスで东渡码头へ
バス停の路線図とGoogleMapsを照らし合わせて検討した結果、名前からしてもっとも確実そうなのは「东渡 DongDu」というバス停ですが、「国际邮轮中心 GuoJiYouLunZhongXin」というバス停も位置的には良さそうです。
結局、たまたま来た国际邮轮中心行きのバスに乗ったのですが、どうやらこれが正解でした。东渡でも間違ってはいないのですが、フェリーターミナルまでは少し歩きます。国际邮轮中心だとターミナルの目の前に着きます。本数としては东渡行きの方が多いため、とにかく早く来たほうに乗る、ということでもよいかもしれません。

巨大で近代的なフェリーターミナル
フェリーターミナルは想像以上に巨大で、ぱっと見空港のターミナルのようでした。どうやらコロンス島行きのフェリー以外の船も発着しているようで、まずどこに行けばよいのか戸惑いましたが、明らかにコロンス島に行きそうな人の流れができていたので、後を付いて行くとチケット売り場にたどり着きました。ネットの情報ではチケット売り場がものすごい行列になることもある、とのことでしたが、この日はそこまでの行列ではありませんでした。
フェリーは20分に一本出ているようですが、チケット売り場に着いたのが9:30で、空席があるのが、10:10発の豪華船か10:30発の普通船でした。

コロンス島へのフェリーの種類
豪華船は料金が若干高いのと、内厝澳 NeiCuoAoという島の裏手にある埠頭に着くようで行き先が異なります。
普通船は三丘田 SanQiuTianという埠頭に着くのですが、地図を見る限りだとこちらがメインストリートに近そうなので、一本遅い便にはなりますが、10:30発の普通船のチケットを購入しました。料金は1人35元で、往復チケットになっているので、半券を帰りの便で使います。
なお、身長120cm未満の幼児は無料です。わが家の4歳児は無料でした。
どうやら中国での子供料金は「身長120cm」という基準が一般的なようで、日本の◯歳以下や小学生以下のような自己申告制の基準と違って、その場で客観的に証明できる方法を採用しているのが中国らしいなと思いました。(年齢だと詐称できるので)
ちなみに購入時に身分証が必要で、外国人の場合はパスポートが必要です。

飛行機のような搭乗ゲートから乗船
無事チケットを購入でき、それと同時に改めてタクシーの運転手の嘘が判明しましたが、元々信用してなかったので、まあよしという感じ。旅行は楽しむためのものなので、イライラしたら損です。
その後の乗船までの流れは飛行機と同じで、まず保安検査場でセキュリティチェックを受けて、搭乗ゲート前で出発まで待ちます。私たちはのんびりしていて出遅れましたが、中国人観光客のみなさんは少しでもよい席に陣取ろうと、かなり早くからゲートに並んでいました。


厦門のシティビューが楽しめる船旅
乗船が開始すると、中国人観光客の人々はドドドドと席取りに走っていましたが、东渡码头から三丘田码头の所要時間は20分ぐらいですし、座ってしまうと外が見られないので、デッキに立ってる方がいい気はします。(というか、たった20分船に乗るために、こんなおおげさな搭乗手続きがあるのもいかがなものか・・)
フェリーが到着する三丘田码头は、厦門島から見るとちょうど中山路の対岸あたりに位置するため、东渡码头から出た船は北から南へ移動しながら廈門の繁華街を眺める感じで航行し、ちょっとした観光クルーズのようです。観光客用のフェリーターミナルをあえて遠いところに置いたのは、途中の景色を楽しんでもらう目的もあったのかなあとも思います。
そしてコロンス島に近づくと、廈門島の高層ビル群とは一変し、赤茶色の屋根が連なるコロニアルな街並みが見えてきました。



